行政書士のお仕事③離婚相談~離婚協議書作成

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2020/06/19

行政書士のお仕事③離婚相談~離婚協議書作成

こんにちはマスオです。

離婚相談というと、弁護士に頼まなければいけないと考える人が多いようです。

一方、年間20万件を超えると言われる(2019年度は21万件)離婚件数のうち、弁護士に依頼する必要がある「協議離婚以外」の件数は2割以下と言われており、離婚件数の8‐9割が協議離婚という、当事者同士の話し合いで決められます。

参考まで、もし離婚を弁護士に相談した場合、その費用は最低でも20‐30万円(一般的には50万円程度が平均)となり、弁護士を入れたことで話がこじれてしまう場合も多く、必ずしも弁護士に依頼する必要はありません。

そこで、出てくるのが行政書士です。

今日は、行政書士が離婚相談で出来る部分である離婚協議書作成について、詳しく説明するだけでなく、詳細な文例を作成しました。実際には、行政書士などの専門家と詳しく相談したうえで、作成をする必要があります。

行政書士に離婚協議書の作成を依頼

年間20万件の離婚件数の中で8‐9割の割合となる協議離婚ですが、離婚協議書を離婚する当事者同士で作成し、後で問題が発生するケースが多くあるようです。

離婚協議書は養育費の金額や支払期間など合意した内容をまとめた契約書。いわば口約束で終わらせないための書類で公正証書にすれば拘束力も持ちます。

その費用は4‐5万円程度と、弁護士費用と比較するとかなり割安になり、後日の当事者同士でももめ事を防止するうえでも、協議離婚をする場合でも、離婚協議書を行政書士に依頼をし、公正証書にしたうえで、大切に保管をしておく必要があります。

離婚協議書作成のポイント

離婚協議書を作成する場合は、以下のポイントに注意をして作成する必要があります。

●離婚に合意した旨
●親権者及び監護権者について
●養育費の支払い
●慰謝料について
●財産分与について
●子供との面接交渉について
●年金分割について
●裁判管轄について
●清算条項について
●公正証書にするか否か

離婚協議書【イントロ】(契約書文例)

夫●●●●(以下、「甲」)と妻▲▲▲▲(以下、「乙」)は、本日協議離婚することに合意し、その届け出にあたり、以下の契約書を締結した。

契約書のイントロ(導入)部分です。●●●●と、▲▲▲▲に実際の氏名を記入します。

離婚協議書【離婚の合意】(契約書文例)

第1条 離婚の合意

甲と乙は婚姻関係を解消することに合意し、本協議書作成後、遅滞なく協議離婚届けを作成して、乙が区役所に提出する。

区役所に提出するのは、甲でも乙でも構いません。

離婚協議書【親権者及び監護権者】(契約書文例)

第2条 親権者及び監護権者

甲乙間の未成年の子である長女▲▲▲▲(西暦  年 月 日生以下丙という)、長男▲▲▲▲(西暦  年 月 日生以下丁という)の親権者をはある乙とし、乙が監護権者となり、丙丁が成人に達するまで、これを引き取り養育する。

親権者及び監護権者がポイントです。甲乙のどちらに親権があるのか、どちらが監護養育するのか、というところがポイントになります。

離婚協議書【養育費の支払い】(契約書文例)

第3条 養育費

甲は父親として丙丁を養育する義務があることを認め、〇〇〇〇年 月 日から丙丁が満20歳に至る日の属する日まで、毎月 万円の養育費をそれぞれ前月の〇日までに、下記口座番号に振り込み支払う。振込手数料は甲の負担とする。

●●銀行 ●●支店 普通口座
口座番号    名義人▲▲▲▲

2 甲乙は、上記に定めるほか、丙、丁、及び戊に関し、入学や入院等、特別な費用を要する場合は、互いに誠実に協議して分担額を定める。

離婚協議書【慰謝料について】(契約書文例)

第4条 慰謝料

甲は、乙に対し、慰謝料として金〇〇〇万円の支払義務があることを認め、これを○○回に分割して、〇〇〇〇年〇月から〇〇〇〇年〇月まで、毎月末日限り金〇万円を乙の指定する金融機関の預貯金口座に振り込んで支払う。 振込手数料は甲の負担とする。
2 甲について、下記の事由が生じた場合は、乙の通知催告を要さず、甲は、当然に期限の利益を失い、乙に対して残金を直ちに支払う。
(1) 分割金の支払いを1回でも怠ったとき。
(2) 他の債務につき、強制執行、競売、執行保全処分を受け、或いは公租公課の滞納処分を受けたとき。
(3) 破産、民事再生手続開始の申立てがあったとき。
(4) 手形交換所の取引停止処分を受けたとき。
(5) 乙の責めに帰することができない事由によって、所在が不明となったとき。

上記はあくまで慰謝料を分割払いとした場合のものです。一括で支払う場合は、よりシンプルなものになります。

離婚協議書【財産分与について】(契約書文例)

第5条 財産分与

甲は乙に対し、財産分与として金〇〇万円を〇〇〇〇年〇月〇日までに乙の指定する口座へ振込送金の方法により支払う。 振込み手数料は甲の負担とする。

上記はあくまで金銭による財産分与となるケースです。不動産などを分与する場合は、物件住所などを明記することになります。

離婚協議書【子供との面接交渉について】(契約書文例)

第6条 面接交渉

甲の丙及び丁と1箇月に1度面接交渉することを認め、これに協力する。面接交渉の日時・方法・場所については、丙及び丁の意見を入れながら、甲乙がその都度協議して決定する。

面接交渉については、宿泊を伴うものを入れることも可能です。

離婚協議書【年金分割について】(契約書文例)

第7条 年金分割

甲(第1号改定者)及び乙(第2号改定者)は厚生労働大臣に対し、厚生年金分割の対象期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき按分割合を0.5とする旨合意し、乙は、離婚届提出後2箇月以内に厚生労働大臣に対し、合意内容を記載した公正証書の謄本を提出して当該請求を行うこととする。
甲(昭和〇〇年〇月〇日生)(基礎年金番号 〇〇-〇〇〇〇〇)
乙(昭和〇〇年〇月〇日生)(基礎年金番号 〇〇-〇〇〇〇〇)

年金分割については、按分割合を調整することが可能です。

離婚協議書【裁判管轄について】(契約書文例)

第8条 裁判管轄

本契約から発生する一切の紛争の第一審の管轄裁判所を乙の住所地を管轄する裁判所をもって合意管轄とする。

裁判管轄を決めることにより、相手の住所地に出向く必要がなくなります。例えば、東京裁判所などあらかじめ決めることも可能です。

離婚協議書【清算条項について】(契約書文例)

第9条 清算条項

甲と乙は、上記の各条項の外、名義の如何を問わず金銭その他の請求を相互にしないこと、及び甲乙以外の者が 本件合意内容には一切干渉しないことを相互に確認した。

清算条項を入れることで、離婚成立後、慰謝料、財産分与を含め一切の財産的な請求が出来なくなります。

離婚協議書【公正証書にするか否かについて】(契約書文例)

第10条 公正証書

甲及び乙は、本合意につき、強制執行認諾約款付公正証書を作成することを承諾した。

執行文言付公正証書があると、裁判をせずに、公正証書自体を債務名義として、強制執行ができます。

離婚協議書【全文】(まとめ)

               離婚協議書

夫●●●●(以下、「甲」)と妻▲▲▲▲(以下、「乙」)は、本日協議離婚することに合意し、その届け出にあたり、以下の契約書を締結した。

第1条 離婚の合意

甲と乙は婚姻関係を解消することに合意し、本協議書作成後、遅滞なく協議離婚届けを作成して、乙が区役所に提出する。

第2条 親権者及び監護権者

甲乙間の未成年の子である長女▲▲▲▲(西暦  年 月 日生以下丙という)、長男▲▲▲▲(西暦  年 月 日生以下丁という)の親権者をはある乙とし、乙が監護権者となり、丙丁が成人に達するまで、これを引き取り養育する。

第3条 養育費

甲は父親として丙丁を養育する義務があることを認め、〇〇〇〇年 月 日から丙丁が満20歳に至る日の属する日まで、毎月 万円の養育費をそれぞれ前月の〇日までに、下記口座番号に振り込み支払う。振込手数料は甲の負担とする。

●●銀行 ●●支店 普通口座
口座番号    名義人▲▲▲▲

2 甲乙は、上記に定めるほか、丙、丁、及び戊に関し、入学や入院等、特別な費用を要する場合は、互いに誠実に協議して分担額を定める。

第4条 慰謝料

甲は、乙に対し、慰謝料として金〇〇〇万円の支払義務があることを認め、これを○○回に分割して、〇〇〇〇年〇月から〇〇〇〇年〇月まで、毎月末日限り金〇万円を乙の指定する金融機関の預貯金口座に振り込んで支払う。 振込手数料は甲の負担とする。
2 甲について、下記の事由が生じた場合は、乙の通知催告を要さず、甲は、当然に期限の利益を失い、乙に対して残金を直ちに支払う。
(1) 分割金の支払いを1回でも怠ったとき。
(2) 他の債務につき、強制執行、競売、執行保全処分を受け、或いは公租公課の滞納処分を受けたとき。
(3) 破産、民事再生手続開始の申立てがあったとき。
(4) 手形交換所の取引停止処分を受けたとき。
(5) 乙の責めに帰することができない事由によって、所在が不明となったとき。

第5条 財産分与

甲は乙に対し、財産分与として金〇〇万円を〇〇〇〇年〇月〇日までに乙の指定する口座へ振込送金の方法により支払う。 振込み手数料は甲の負担とする。

第6条 面接交渉

甲の丙及び丁と1箇月に1度面接交渉することを認め、これに協力する。面接交渉の日時・方法・場所については、丙及び丁の意見を入れながら、甲乙がその都度協議して決定する。

第7条 年金分割

甲(第1号改定者)及び乙(第2号改定者)は厚生労働大臣に対し、厚生年金分割の対象期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき按分割合を0.5とする旨合意し、乙は、離婚届提出後2箇月以内に厚生労働大臣に対し、合意内容を記載した公正証書の謄本を提出して当該請求を行うこととする。
甲(昭和〇〇年〇月〇日生)(基礎年金番号 〇〇-〇〇〇〇〇)
乙(昭和〇〇年〇月〇日生)(基礎年金番号 〇〇-〇〇〇〇〇)

第8条 裁判管轄

本契約から発生する一切の紛争の第一審の管轄裁判所を乙の住所地を管轄する裁判所をもって合意管轄とする。

第9条 清算条項

甲と乙は、上記の各条項の外、名義の如何を問わず金銭その他の請求を相互にしないこと、及び甲乙以外の者が 本件合意内容には一切干渉しないことを相互に確認した。

第10条 公正証書

甲及び乙は、本合意につき、強制執行認諾約款付公正証書を作成することを承諾した。

上記のとおり合意したので、本書二通作成し、甲乙各自署名押印の上、各自一通ずつ保有する。

〇〇〇〇年〇月〇日

(甲) 住所
氏名 (印)

(乙) 住所
氏名 (印)

離婚後妻が苗字を旧姓に戻す場合でも、婚姻中に離婚協議書を作成する場合は、婚姻中の苗字で記載します。離婚協議書が2枚以上になる時は割印が必要です。

この記事を書いた人

マスオ

俺の行政書士試験管理人。行政書士の学習を2020年5月より学習。宅建に1か月で合格したマスオが行政書士試験に6か月で合格できるのか。

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