【古物商】欠格要件とは~古物商許可を申請できる人とできない人~

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2020/07/3

【古物商】欠格要件とは~古物商許可を申請できる人とできない人~

古物商についての基礎知識 (8)

皆さんどうもこんにちは。ワカメです。

前回は、古物商許可が必要か不要かを判断する方法についてお話ししました。古物商許可が必要とわかったら次は申請の準備をしなければいけませんね。ですがその前に、あなたが欠格要件に当てはまっていないかを確認しなければいけません。

今回の記事では、欠格要件をもとに古物商許可を申請できる人とできない人についてお話ししていきたいと思います。

古物商になる為に必要な条件

古物商になる為の条件といえば、【古物商許可を取得していること】

これが何よりの必須条件で、逆にいえばこれさえ満たしていれば古物商になることはできます。

じゃぁ、すぐに古物商許可を申請して取得すれば私も古物商として働けるわけだね!
”取得することができれば” ですね。まずはあなたが古物商許可を申請できる人なのかどうかを確認しなければいけません。
古物商許可を申請できる人とできない人がいるってこと?
そうです。古物商はあくまでも古物営業法という法の下犯罪の防止や犯罪の早期解決のため、時には警察に協力しなければいけません。したがって許可の申請をする際には警察によって定められた最低限いくつかの条件をクリアする必要があるのです。
えぇ。。条件って聞くと心配になるけど、古物商になれるかどうかの大事なポイントだから是非教えてください!!

古物商許可を申請できない人

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古物商許可は申請できる人とできない人で分かれるとお伝えしましたが、実は古物商許可の取得は大半の人が可能です。したがって、申請できる人がどんな人かを知るよりも申請できない人について確認する方が大切です。

欠格要件(欠格事由)とは

欠格要件とは古物営業法第4条で定められている11の条件を指します。欠格要件に該当する人は古物商許可の申請が許されません。

欠格要件は申請前に該当していないかを確認する必要がありますが、申請の際には問題なくても許可を受けたあとに該当者となってしまった場合も取得済みの許可は取り消しとなりますのでご注意を。

では11ある欠格要件をそれぞれ詳しくご説明していきましょう。

①自己破産手続き中(免責確定していない)の場合


破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者

破産者とは、借金によって自己破産した人のことを指します。自己破産した場合、裁判所に自己破産の申し立てをした後手続きに移りますが、あくまでもその手続きの最中はまだ破産手続きは完了しておらず借金がゼロにはなっていません。借金が全てなくなるタイミングは、裁判所が免責決定した際となります。免責=借金がゼロになるということです。そして裁判所への自己破産申し立て後、免責された状態のことを『復権』といいます。したがって破産者で復権を得ていない者=自己破産手続き中ということになります。

手続きが完了し復権した後であれば過去に自己破産していたとしても古物商許可を取得することは可能です。但し、何らかの理由で免責決定されなかった場合は『復権』を得たとはいえませんので許可の取得はできません。

万が一、自分が復権しているのか定かではない・・・ということがある場合は本籍地の市区町村の役所で発行することのできる身分証明書で確認することができます。

②刑の執行から5年を経過していない場合


禁錮以上の刑に処せられ、又は一定の犯罪により罰金の刑に処せられて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者

罪を犯した人は、一生古物商許可の取得ができないわけではありません。

犯罪をした人で禁錮以上の刑(禁錮・懲役)に服していた場合であっても処罰を受けてから5年を経過していれば、許可の申請が可能となります。また、禁錮以上の刑とありますが、罰金刑であっても以下の犯罪の場合は、刑の執行から5年を経過しないと許可を申請することはできません。

  • 背任罪
  • 窃盗罪
  • 遺失物横領罪
  • 盗品等有償譲受罪

これらの犯罪は、古物営業法のそもそもの目的である”窃盗犯や強盗犯による犯罪を取り締まる”ことに反しています。古物商はこれらの犯罪を未然に防ぐために警察に協力することが義務付けられていますので、これらの犯罪で処罰された人に対して申請を許可するわけにはいかないのです。

執行猶予の場合は、執行猶予中は古物商許可の申請はできません。ただし猶予期間が満了した後は、許可の申請は可能です。

③暴力的不法行為をする恐れがある場合


集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で、古物営業法施行規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者

例え組織として暴力団員ではなくても、繰り返し暴力的な行為をしていることが見受けられる場合もこれに当たります。この場合は過去10年間で暴力的不法行為を行ったかどうかも判断基準となります。

④暴力団員または元暴力団員の場合


暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第12条若しくは第12条の6の規定による命令又は同法第12条の4第2項の規定による指示を受けた者であって、当該命令又は指示を受けた日から起算して3年を経過しない者

古物商許可の申請の窓口は警察署であり公安委員会が許可の受理をするように、古物営業法は警察の管轄の下取り締まれています。犯罪をした場合は、年数で許可の申請が可能になる等と定めてはいますが、暴力団の場合は古物商許可を取得することを一切認めてはいません。

⑤住所が不定の場合


住居の定まらない者

住所不定ってことは、路上生活者の人とかは許可の申請ができないってことだね。
はい、いわゆるホームレスと呼ばれている人たちですね。ただし、近年は路上生活者だけが住所不定のホームレスではないです。ネットカフェなどで寝泊りしている日雇い労働者や、家を持たないことを快適な暮らしとしてホテルや安宿などを渡り歩くアドレスホッパーとよばれる人たちも住所不定のホームレスです。
なるほど。でも、それなら住民票があれば実家の住所で申請できるんじゃない?
住民票があれば申請できる可能性は高いですが、古物商許可申請の際の書類では古物商としてビジネスを行う営業所の記載もしなければいけません。この営業所となる場所に関してもある程度の条件があるので、その条件をクリアした営業所を用意できるか・・というところがありますね。職を持っているのにあえて家を持たないアドレスホッパーであれば用意はできるかもしれませんが、職や家がない生活を余儀なくしている路上生活者にとっては許可申請はハードルが高いといえるでしょう。

⑥古物商許可を取り消されてから5年を経過していない場合


古物営業法第24条第1項の規定により、古物営業の許可を取り消されて5年を経過しない者

古物商は古物営業法の下ルールに従い営業しなければいけません。万が一、古物営業法に違反するようなことがあれば、せつかく取得した許可は取り消され営業停止処分となってしまいます。

許可を取り消されてしまった場合は、取り消しされた日から5年間は許可を申請することはできません。5年経過したのち改めて許可を取得したい場合は、もう一度申請書類を集め手数料を支払い一から申請手続きを行う必要があります。

⑦違反調査開始後、処分が決まる前に自主返納した場合


古物営業法第24条第2項の規定により、許可の取り消しに係る聴聞の期日等の公示の日から、取り消し等の決定をする日までの間に、許可証を返納した者で、当該返納の日から起算して5年を経過しない者

⑥のように古物営業法違反で許可を取り消される場合、実際は調査のための聴聞が行われるなど時間がかかるので正式な取り消しが決まるまで少し間が空きます。この期間に、自ら許可を返納する人がこの⑦に当たります。取り消される前に自分で返納したからといっても、実際は違反をしたことに変わりはありません。

⑧心身の故障があると判断された場合


心身の故障により古物商又は古物市場主の業務を適正に実施することができない者として古物営業法施行規則で定める者

以前(2019年12月13日)までは、成年被後見人・被保佐人と呼ばれている知的障害や精神上の障害により判断能力を欠く・判断能力が不十分とされる人は、古物商の行う取り引きで適正な判断をとることは難しいとされ、原則として古物商許可の申請ができないとされてきました。

しかし現在はこれに当たる人ではなく、古物商許可申請を行う全ての人を対象として個別に審査し『心身の故障があるかないか』を判断することと変更しました。

⑨未成年者の場合


営業について成年者と同一の能力を有しない未成年者

未成年者は、大人としての責任を取ることができないとして許可を取得することはできません。但し、未成年であっても許可を取得できる例外があります。

結婚している

未成年者であっても婚姻した場合は独立した大人であると判断し許可の取得を認めています。※注意⑩

法定代理人から営業を許可されていて、かつ未成年者登記がされている

未成年者であっても、親などの法定代理人が同意して営業をすることを許可している場合は”営業について成年者と同一の行為能力を有する”ことになり、古物商の許可を取得することができます。

古物商の相続人として営業を引き継ぐ、かつ未成年者登記がされている

古物商として相続する場合、たとえ未成年であっても許可を申請することはできます。但し法定代理人をつとめる親も欠格要件に該当していないことが条件となります。

⑩営業所の管理者としてふさわしくない人を選定した場合


営業所又は古物市場ごとに、業務を適正に実施するための責任者としての管理者を選任すると認められないことについて相当な理由のある者

古物商許可の申請をする際には営業所を決める必要があり、その際に営業所の責任者として営業所の管理者を選定しなければなりません。もちろんご自身で全ての業務を行う場合は申請者は管理者を兼任することはできますが、それは成人に限ります。そして自分を管理者とする場合は当然ですが、他の人を管理者に選定する場合も『管理者は欠格要件に該当しない』ことが条件となります。

未成年者はたとえ⑨の例外に該当している場合であったとしても営業所の管理者になることはできませんので、両方を兼任することはできません。したがって営業所の管理者となる誰か大人と一緒に申請する必要があります。

⑪法人の役員が前記①から⑧までに掲げる事項に該当する場合


法人で、その役員のうちに第一号から第七号までのいずれかに該当する者があるもの

法人で古物商許可の申請をする場合は、個人での申請より大変です。会社に在籍する役員全員の確認が必須となります。

法人で古物商許可の取得を検討している場合は、代表取締役だけではなくその他の役員も欠格要件に該当していないことを確認しなければいけません。一人でも当てはまる人がいる場合は申請は不可となりますのでご注意を!!

古物商許可を申請できる人

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上記の欠格要件にひとつも当てはまっておらず全部の条件をクリアした方は、古物商許可を申請することができます。また、現時点では欠格要件に該当したとしても、要件の大半は年数を定めているので3年~5年などでその要件が当てはまらなくなり許可ができるようになることもあります。ですから現時点で該当しているからといって古物商になることを諦める必要はありません!

なるほどね~だから古物商は大半の人が取得可能な許可なのね。ちなみに、ダメもとで聞くけど友達のオーストラリア人のジェームズ君が古物商に興味があるって言ってたんだけど、外国人にとってはさすがに難しいかな?
いいえ、古物商許可を申請するにあたり国籍の制限はありません。外国人でも古物商許可を取得することはできますよ。逆に言えば許可を取得できるのに古物商許可を取得せずに古物の取り引きを行っている場合は罰則対象になります。外国人であっても古物営業法は免除されませんので注意する必要がありますね。
そうなんだね!それはよかった!早速ジェームズ君に教えてあげなきゃ♪
ただし!外国人の場合は持っているビザの種類で古物商許可を取得できるかが異なります。細かい条件がある場合もあるので、まずはご自身の持っているビザで古物商許可の取得が可能かを確認する必要があります。ご自身での確認が難しい場合は行政書士に相談することをおススメします。

実務経験は必要?

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古物商許可の申請に当たり条件として『実務経験が必要か』と気にされる方もいるかもしれませんが、安心してください。古物商許可を申請するのには実務経験がなくても問題ないです。

そうだよね、だって実務経験が必要っていわれたら少し変じゃない?だって古物の取り引きをする場合は古物商の許可が必要なんだから、古物商許可申請する時に実務経験があったらそれは違反をしていたってことだよね(笑)

ただし、絶対に必要ないのかと言われたら少し違います。営業所の責任者として選定される管理者においては実務経験が必要とされています。管理者は実際に古物を取り扱う人物ですので、古物営業法の目的”盗品の流通を未然に防ぐ”ために、ある程度の知識と経験を持っている人の方が望ましいとされているため、このように言われているのです。

え・・・じゃぁぇ私は実務経験がないから管理者も兼任して一人で全部行うことはできないってこと?
いいえ、これは欠格要件には含まれてはいませんよね。したがって必須の条件ではないので、実務経験がなくても古物商許可の取得はできますよ!ただし、申請時に警察の窓口担当者からの質問は多くなる可能性はありますので、そのために事前に準備と心構えはしておいた方が良いでしょうね。

まとめ

古物商許可の申請において、欠格要件に該当していないことはとても大事なポイントです。また、これらの欠格要件に該当していないかどうかは申請前に各自事前に確認する必要があります。

自分は欠格要件には該当せず許可を申請できるとわかった人は、また次のステップに進めますね。

それでは皆さん、今回も読んでくれてありがとうございます。

この記事を書いた人

ワカメ

マスオのセブ島留学ライター。ほっぺがほんのり赤いのがチャームポイント。マスオファミリーの一員として、本ページでは主に【古物商許可申請】についての記事を担当

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