【古物商】許可が必要か不要かを判断するには~古物営業とされる取引方法~

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2020/07/2

【古物商】許可が必要か不要かを判断するには~古物営業とされる取引方法~

古物商についての基礎知識 (7)

皆さんどうもこんにちは。ワカメです。

前回の記事で、古物とは何か。そして古物商が取り扱うとされている13品目についても簡単にご説明しましたが、今回の記事では実際に『どのような取り引きに古物商許可が必要なのか』についてお話ししていきたいと思います。

古物商許可が必要な取り引きとは

古物商についての基礎知識

「この取り引きって古物商許可が必要なのかな?」と、自分のおこなっているやり取りに対して正式な許可が必要なのかどうか気になる方も多いのではないでしょうか。許可が必要な取り引きかどうか知ることは、古物ビジネスを行おうとしている人にとっては非常に大事なポイントとなります。

では古物商許可が必要かどうかですが、一言でまとめると以下に当てはまるかで判断できます。

古物営業とされる方法で古物の取引をする

なるほど・・とはならないかな(笑) 正直あんまりピンとこないです・・・まず古物営業とされる方法がどんな方法なのか、それを知る必要がありそうですね。
はい。取り引き方法によっては、たとえ古物を扱っていたとしても古物商許可が必要ない場合もあります。それはいわゆる取引方法が古物営業とされている方法には当てはまらないから、というわけです。ではその古物営業とされている取り引き方法を説明しましょう。

古物営業とされる取引方法

古物商に関する法律『古物営業法』にて古物営業とは、こう定義されています。

1.古物の「売買」、「交換」、「委託を受けて売買」、「委託を受けて交換」を行う営業
 →古物商
2.古物商間の古物の売買又は交換のための市場(古物市場)を経営する営業
 →古物市場主
3.古物の売買をしようとする者のあっせんをインターネット上で競りの方法により行う営業
 →古物競りあっせん業者=インターネットオークションサイトの運営者

【古物営業法(第2条第2項)】

上記にもあるように、古物営業とは大きく3つに規定されています。

一般の人が身近なのは、古物商と古物競りあっせん業者ですね。例えば古物商はリサイクルショップのオーナー、古物競りあっせん業者はヤフーオークションの運営者といえば分かり易いでしょうか。古物市場主は一般の方が関わる機会はないのでイメージは付きにくいと思います。古物市場主とは、古物商の人が仕入れの為に集まる市場を経営する人のことです。古物市場は一般の人の参加は認めていませんので、現段階では古物市場そのものすらイメージがつきにくいかと思いますが、古物商になれば少しでも安く仕入れるために古物市場に足を運ぶことも多くなります。そうすれば古物市場主も少し身近な存在になるでしょう。

さて、上記で古物営業として定義されている3つの営業形態ですが、中には古物商許可が必要とされていないものもあります。では、それぞれについて詳しくご説明しましょう。

古物商


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古物の売買・交換、委託を受けての売買・交換を行う営業のことを古物営業と定義されていますが、この取引方法で営業を行う人のことを古物商と呼びます。そして、これらの営業方法で古物を取り扱う場合は古物商許可が必要となります。

では、それぞれの取引方法について説明しましょう!

古物の売買

古物を買い取り、売る行為がこれに当たりますが、古物を買い取って修理など手を加えた場合も同様です。また、買い取った古物から使える部品等をバラシて売る行為など、第三者にお金を支払い買い取りをした古物を取り扱う場合は全て”古物の売買”に該当します。

注意する点として、『売買』とありますが買い取った古物を第三者にレンタル品として取り引きを行うことも、これに当てはまりますので古物商許可が必要です。

古物の交換

金銭のやりとりの発生はなく古物を交換する場合であっても、古物商許可が必要となります。例えば、古いテレビと新品のテレビを交換する場合。これが一度のみ友人や知人間で行われた何のビジネス目的でもないやりとりであれば許可は必要ありません。但し、何度も交換という行為を繰り返し行うことや、そもそもビジネス目的で物々交換した場合は、古物商許可が必要となります。

ビジネス目的と判断される基準は、その取り引きから得た物で利益を得ているか、そして取引回数・商品の類似性(同じ商品ばかりを交換している)等も判断基準となります。

古物商許可の取得を必要としているのは古物取引の際に盗品が混じることを未然に防いだり、盗品が混じっていた場合にすぐに発見できるようにする為。売買に限らず古物を交換するだけであっても盗品が紛れ込んでいる可能性は大いにあるので、たとえ物々交換であっても古物商許可が必要とされています。

委託を受けて売買・交換

他人から依頼を受けて他人の物の販売をすることをいいます。例えば、まずは買い取りはせずに古物を預かり店内などに陳列し、その後その古物が売れた場合に委託手数料を受け取る場合はこれに当たります。ハンドメイド製品や会社が製造した新作の商品などを代理で販売しているだけの場合は、代理販売となりますので許可は必要ありません。

売り手と買い手を結びつけ自分は取引を行わないあっせん業とは異なり、あくまでも自分が代わりに売買・交換の取り引きを行うことを指します。

これらが古物商が行う古物営業とされる取り引きってことだね。まさか交換だけでも頻度や目的によっては許可が必要とみなされることもあるとは意外だったかな。気をつけなきゃいけないね

古物市場主


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古物市場を経営する人がこれに当たります。古物市場主は、自身は古物の取り引き自体には関わりません。古物商たちが集い古物を仕入れるための場を提供・運営し、彼らから得た参加料や手数料などで利益を得ています。

古物市場主自身は古物の売買は行いませんが、古物市場は古物商の間で売買や交換を行う場です。古物の売買が行われる以上、盗品や偽物などが紛れている可能性もないとはいえません。そんな場合に備え、取り引きが適正に公正に行われるように現場の責任者として目を光らせる役割をするのが古物市場主です。

古物市場として使用される場所を古物市場主に提供(無料/有料)する場合は単なる場所の提供主ですので、古物商に関する許可等は特別必要ありません。

古物競りあっせん業者


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古物競りあっせん業者は、インターネットを通じてオークションを運営し、収益を得る営業方法です。古物市場とは異なり、一般の人の参加がメインとなり誰でも自由に自分の物を売ったり、気に入ったものを安く買うことができます。

運営者自身は、古物の取引を行いません。あくまでも”売りたい人”と”買いたい人”をインターネット上で結びつけ競りによつて売買が成立するようあっせんします。サービスの利用者から利用料や手数料をとることで利益を得ています。

そしてこの古物競りあっせん業者が唯一、古物営業の中で古物商許可が必要ない営業方法となります。そこが上記の2つとは大きく異なることです。ただし注意するべき点は古物商許可が必要ないだけで、古物競りあっせん業者の場合は、原則として公安委員会に届け出を提出する必要があります。

上記に当てはまるのは例えばヤフーオークションですね。ただ、有名なフリマアプリのメルカリはこれには該当しませんよ。メルカリは売り手と買い手を結びつける場であることは間違いないですが、あくまでも価格は売り手が決める固定形式となっているので、この場合は競りではありませんね。

古物競りあっせん業者が必要な届け出とは

古物競りあっせん業者に求められる届け出ですが、個人・法人により異なります。

 

個人

・古物競りあっせん業開始届出書(2通)
・該当URLを使用する権限のあることを疎明する資料
・24時間警察から連絡を受けられる連絡先
・住民票の写し(本籍、国籍が確認できるもの)

 

法人

・古物競りあっせん業開始届出書(2通)
・該当URLを使用する権限のあることを疎明する資料
・24時間警察から連絡を受けられる連絡先(法人の場合は部署、担当者名含む)
・法人定款の写し
・登記事項証明書(登記簿の謄本)
・役員全員の氏名及び住所を記載した書面(書式問わず)

古物商許可の場合は、営業を行う前に許可申請をする必要がありますが、古物競りあっせん業者の場合は事後に届け出を行えば問題ありません。しかし必ず、営業開始後2週間以内に届け出を窓口である警察署に提出しなけれないけません。万が一、届け出をせずに古物競りあっせん業だとみなされる営業を行っていた場合は、20万円以下の罰金が科せられますのでご注意ください。また、古物商許可と異なり届け出提出の際に手数料などは一切かかりません。

他同様に古物営業法が適用されている古物競りあっせん業ですが、古物商許可ではなく届け出のみでOKという点では、他と比べると手続きの面では少しハードルが低いといえるでしょう。

古物商許可が不要な取り引きとは

古物商についての基礎知識 (2)

取り扱う物が古物であっても許可が不要の場合もあります。それは、古物取得のための経緯で買い取りや交換なく、相手に見返りがない状態で手に入れた古物の売却を行う場合です。古物営業法では、古物を売却することのみを行う場合は、この行為を古物営業に該当しないとしています。その他にも、許可が必要ないケースがいくつかあるので紹介します。

①タダで取得した物を販売
②回収(引き取り)手数料などを受け取り取得した物(不用品)を販売
③自分がお店で購入した新品の物を転売
④自分が海外で購入した物を国内で販売
⑤自分の物を販売
⑥自分が販売した物を相手から買い戻す

上記に該当する場合は、取り扱う物が古物であったとしても古物商許可は必要ありません。

ビジネス目的でお店で購入した新品の物を第三者に転売する場合でも、古物商許可は必要ないの?
“自分で”新品の物をビジネス目的で購入し転売しても、この行為に対して古物商許可は必要ありません。ただし、Aさんがお店で購入したものを同じく転売を目的としたBさんがそれをAさんから買い取りCさんに転売する場合はBさんは古物商許可が必要となります。
なるほど。じゃぁ、海外で購入した物も同じ理由で許可が必要ないってこと?
自分で購入したものを売るという意味合いでは上記と同様ですが、この場合はどちらかというとその物の売買が行われたのが海外であり日本の法律や警察とは関係がないと判断されるため古物商許可が必要ないと判断されています。あくまでも、古物営業法は日本国内で起こる犯罪(盗難・強盗)などを取り締まる為であるというのが前提としてありますね。

輸出・輸入における古物の取り扱いに関しては、売買を行った場所が海外・相手が海外にいる場合は古物商許可が不要でありますが、そうでない場合は必要となります。例を挙げて説明しましょう。

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輸入・輸出の取引で古物商許可が必要なケース

≪①国内の輸入業者が輸入した物を買取し販売≫

この場合は、海外とのやりとりを行ったのはあくまでも輸入業者です。あなたの買い取り先は国内で営業している輸入業者ですので、対象の物が海外で購入された商品であっても、それを転売するには古物商許可が必要となります。海外に自分で仕入れにいくことは飛行機代などを考えた時に出費の面で避けたい人は多いでしょう。但し、それで国内業者から間接的に海外の物を仕入れる場合は、許可が必要となってしまいますのでご注意を。

≪②日本国内で買取した物を海外で販売≫

販売先は海外ですが買い取りは日本国内で行われていますので一般的な古物商と同様に古物営業法は適用となり許可は必要です。古物商許可が必要かどうかは、買取が行われた場所が海外か日本かという点で判断できるでしょう。


輸入・輸出の取引で古物商許可が不要なケース

≪①自分で海外で仕入れた物を日本国内で販売≫

現地で自分で購入し、そのまま販売する行為は『自分の物を販売する』のと同様です。たとえ仕入れ先が海外であってもそれは変わりませんので、許可は必要ありません。海外ではよくフリーマーケットが行われていますので、そこで安く物を仕入れてビジネスを行う場合は、古物商許可なしですぐに始めることができます。

≪②海外の業者に発注し輸入したものを販売≫

この場合は、相手が業者ではありますが対象の物の売買を行う相手が海外にいるので、日本の法律は関係ないとし古物商許可は必要ありません。

これはあくまでも輸入・輸出においての取り引きで古物商許可が必要かどうかです。場合によっては、別の許可証や届け出が必要なこともありますから、そこはご自身の行う取り引きに応じて調べるのがベターです!

あなたが取り扱う物は古物かどうか

古物に該当する物

古物商許可が必要となるのは、古物営業とされる方法で取引を行った場合と説明しました。該当する取引方法がわかったところで、そもそもあなたが取り扱う物が古物かどうかを判断する必要があります。

まずは古物商についての基礎知識でも記載した表を参考にしましょう。
1.美術品類 美術品価値を有するもの全て
ex)絵画,彫刻,アンティーク
2. 衣類  身にまとう繊維・革製品等
ex)婦人服,紳士服,子ども服
3.時計/宝飾品類  身に着けて使用される飾り物やし好によって選択されるもの
ex)アクセサリー,宝石,腕時計
4.自動車
(部品含む)
 自動車及び自動車の本来的用法として一部に使用されるも
ex)自動車,軽自動車,その他部品

5.自動二輪者および原動機付自転車
(部品含む)

 自動二輪車、原動機付自転車、これらの一部として本来的用法として一部使用されるもの
ex)自動二輪者,原動機付自転車,その他部品
6.自転車類
(部品含む)

 自転車及び自転車の本来的用法として一部に使用されるもの
ex)自動車,軽自動車,その他部品(空気入れやカゴ等)

7.写真機類  プリズム、レンズ、反射鏡等を組み合わせて作った写真機、
顕微鏡、分光器等
ex)カメラ,ビデオカメラ,レンズ,望遠鏡、天体望遠鏡,光学機器
8.事務機器類  主に計算、記録、連絡等の能率を向上させるために使用される機械等
ex)レジスター,パソコン,コピー機,電話.FAX,シュレッダー
9.機械工具類  8.の事務機器類に該当せず、電機によって駆動する機械及び器具及び他の物品の生産、修理等のために使用される機械及び器具
ex)医療機器類,電気機械,土木機械,工作機械,家庭電化製品
10.道具類  上記1~9及び11~13に該当しないもの
ex)日常品,スポーツ用品,家具,楽器,玩具類
11.皮革/ゴム製品類  主として、皮革又はゴムから作られているもの
ex)鞄,靴,財布,毛皮類,化学製品(ビニール製、レザー製)
12.書籍  絹布、紙等の軟質な素材に、文字、記号、図面等を筆写、印刷し装丁・製本したもの
ex)漫画,雑誌,中古本,地図,辞書
13.金券類  金額が記載されているか、電磁的方法により記録されている証票その他のもの
ex)商品券,各種入場券,航空券,乗車券,株主優待券

法律上で定められた古物の分類 

上記のように古物は13品目に分類されています。

古物に該当するかしないかで判断すると、大体の物が表のどれかに当てはまり古物とされるのではないでしょうか。こちらの表で確認しても、それらしき記載がない場合はあなたの取り扱う予定の物は古物には該当しない可能性があります。

古物に該当しない物

古物かどうか判断する際に、古物に該当しない物を確認する方が案外わかりやすいこともあります。古物に該当しない物を取り扱う場合は古物商許可は不要なので、取り扱う予定の物が以下にある場合は許可の申請は必要ありません。ただし一つでも古物に該当するものを扱う場合は許可は必要となりますので注意してください。

①消費して無くなるもの(食品,化粧品,薬品,サプリメント)
②本来の使用用途から性質が変化したもの(リメイクして作られた財布やバッグ)
③観賞用でもアクセサリーでもない貴金属(金貨,プラチナ)
④原材料になるもの(空き缶類、鉄くず、古新聞紙)
⑤再利用せずに捨てるもの(一般ごみ)
⑥実体がない物(電子チケット)
⑦航空機/鉄道車両/庭石/石灯籠/総トン数が20トン以上の船舶/重量が1トンを超える機械で、容易に運搬ができない状態にあるもの/重量が5トンを超える機械で、自走や運搬ができないもの

これら上記のものは古物に該当しません。

なるほど!じゃぁ、例えば古物営業とされる取引方法であっても、リメイクして作られた物とか食品や化粧品等を扱う場合は、取り扱う物が古物ではないから古物商許可は必要ないってことだね!
はい。その場合は必要ありません。古物営業法は古物を取り扱う場合に関しての決まりなので古物でなければ適用されません。

まとめ

自分の行おうとしていることが古物商としての営業に該当するのかを確認したい人は取り扱う物と取引方法を注意してチェックしましょう。

①取り扱う物が古物かどうか
②取引方法が古物営業に該当するか

この2点を確認し、どちらとも該当している場合は古物商許可を取得する必要があります。

古物商許可を取得しなければいけないにも関わらず、面倒くさいからといって許可の取得を怠るとルール違反として警察に逮捕されてしまう場合も。3年以下の懲役又は100万以下の罰金という罰則の対象です。万が一、罰金を支払って逮捕を免れたとしても処罰を受けた場合は、その後5年間は古物商許可を取得することはできなくなりますのでご注意を。

古物商許可が必要か不要かがどうしても記事だけでは判断できなくて心配だという人は、認許可申請のプロである行政書士に相談することをおススメします。

それでは皆さん、今回も読んでくれてありがとうございます。

この記事を書いた人

ワカメ

マスオのセブ島留学ライター。ほっぺがほんのり赤いのがチャームポイント。マスオファミリーの一員として、本ページでは主に【古物商許可申請】についての記事を担当

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