【在留資格解説】高度専門職1号とは?(2号も解説)

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2020/06/29

【在留資格解説】高度専門職1号とは?(2号も解説)

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ごきげんよう。花沢です。

本日は、「上陸許可基準省令の適用があるが、就労活動が認められるもの」のうちの【高度専門職1号】について解説していきます。

【高度専門職1号】ってなに?

高度専門職1号とは、実は2015年に新しく制定されたもの。以前は「特定活動」の中にあったそうです。

「高度専門職1号」の在留資格は,我が国の学術研究や経済の発展に寄与することが見込ま れる高度の専門的な能力を持つ外国人の受入れをより一層促進するため,従来「特定活動」の在 留資格を付与して出入国管理上の優遇措置を実施している高度外国人材を対象として,他の一 般的な就労資格よりも活動制限を緩和した在留資格として設けられたものです。

入国管理局資料より抜粋

高度専門職1号のなかには、㋑・㋺・㋩の三種類あり、それぞれで活動内容(主に研究内容)が異なります。

学歴・職歴・収入のポイント制度

在留資格の中では珍しく、学歴・職歴・収入・研究実績などにカテゴリーを分けたポイント制になっており、ポイントの合計が一定点数(70点)に達した場合に、出入国在留管理上の優遇措置を与えられます。

また、そのポイント基準は㋑・㋺・㋩別々に分かれています。後程詳しく解説していきます。

※共通ポイント事項※

①最低年収基準
高度専門・技術分野及び高度経営・管理分野においては、年収300万円以上であること

 

②年収配点表
~29歳 ~34歳 ~39歳 40歳~
1,000万円 40 40 40 40
900万円 35 35 35 35
800万円 30 30 30 30
700万円 25 25 25
600万円 20 20 20
500万円 15 15
400万円 10

 

③研究実績 高度学術研究分野 高度専門・技術分野
研究実績 特許の発明 1件~ 20 15
入国前に公的機関から グラントを受けた研究に 従事した実績 3件~ 20 15
研究論文の実績につい ては,我が国の国の機 関において利用されてい る学術論文データベース に登録されている学術雑 誌に掲載されている論文 (申請人が責任著者であ るものに限る。) 3本~ 20 15
上記の項目以外で,上 記項目におけるものと同 等の研究実績があると 申請人がアピールする 場合(著名な賞の受賞歴 等),関係行政機関の長 の意見を聴いた上で法 務大臣が個別にポイント の付与の適否を判断 20 15

 

高度専門職1号の優遇措置

①現在の在留資格を超えた活動ができる

例えば今、「研究」や「経営・管理」ビザを取得している方が、高度専門職1号に変更できれば、その研究や経営の成果を活かしてベンチャー企業を起業することも可能です。

②在留期間「5年」が付与される

通常の在留資格は、その活動内容によって最短で3か月のみの在留期間、最長でも5年と限られています(外交ビザは別)。ですが、高度人材外国人に認定されれば、最短で5年の在留期間が付与されます。

③最短で永住許可が得られる

通常、永住許可には10年以上の在留歴が必要になりますが、高度人材外国人(70点)に認定されると、最短3年で永寿許可の対象になります。

また、80点以上の高度人材外国人に認定されれば、なんと1年で永住許可の対象になります。

④配偶者はフルタイムで労働ができる

「外交・公用ビザ解説」の記事で紹介した通り、ビザの活動内容以外の活動は、特別に申請をしなければならないので、基本的には配偶者の労働も認められていません。

しかし、高度人材外国人に認定された方の配偶者は別で、特定分野での就労が時間制限なくフルタイムでも行えます。

特定分野には、研究、教育、技術・人文知識・国際業務・興行の在留資格で規定された業務が含まれます。

⑤親を日本へ呼び寄せることができる

7歳未満のお子さんの養育を行う場合、または、高度人材外国人の方かその配偶者が妊娠中の場合は、親(高度人材外国人又はその配偶者の父と母)を日本へ呼び寄せることができます。

ただし、高度人材外国人の予定年収が800万円以上の場合のみ適用、同居することが条件になります。

※予定年収には、配偶者の予定年収を合算することも可能。

※高度人材外国人の方かその配偶者のどちらかどちらか一方の親に限られます。

※「特定活動(在留期間1年)」が付与されます(更新可)。

⑥家事使用人の同伴ができる

母国で雇用していた家事使用人も同伴することが可能です。ただし、誰でも同伴できる訳ではなく、高度人材外国人の予定年収が1,000万円以上の場合のみ適用、家事使用人へ20万円/月以上の報酬を支払うことが条件になります。

※予定年収には、配偶者の予定年収を合算することも可能。

※「特定活動(在留期間1年)」が付与されます(更新可)。

※現在すでに雇用している家事使用人を日本へ連れてくる場合には、日本へ入国する以前に外国で1年以上、その家事使用人を雇用していることが要件になります。

※日本で新たに家事使用人を雇用する場合、または、上記以外の家事使用人を日本へ連れてくる場合には、高度人材外国人の方の子供の年齢が13歳未満であること、または、配偶者が病気や自ら仕事をしているなどの理由により日常の家事を行うことができないなど、家庭の事情が必要になります。

 

【高度専門職1号㋑(高度学術研究分野)】

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活動内容

高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」
高度学術研究活動、日本の公私の機関との契約に基づいて行う研究、研究の指導または教育をする活動。

具体的な職業例としては、研究員、研究者、指導員、教育者等があります。

ポイント表

学歴 博士号(専門職に係る学 位を除く。)取得者 30
修士号(専門職に係る博 士を含む。)取得者 20
大学を卒業し又はこれと 同等以上の教育を受けた 者(博士号又は修士号取 得者を除く。) 10
複数の分野において,博 士号,修士号又は専門職 学位を有している者 5
職歴 7年~ 15
5年~ 10
3年~ 5
年収 年齢区分に応じ,ポイント が付与される年収の下限 を異なるものとする。詳細 は②参照 40~10
年齢 ~29歳 15
~34歳 10
~39歳 5

 

ボーナスポイント
イノベーションを促進する ための支援措置(法務大 臣が告示で定めるもの) を受けている機関におけ る就労 10
試験研究費等比率が3% 超の中小企業における就 労 5
職務に関連する外国の資 格等 5
本邦の高等教育機関に おいて学位を取得 10
日本語能力試験N1取得 者又は外国の大学 において日本語を専攻し て卒業した者 15
日本語能力試験N2取得 者 10
成長分野における先端的 事業に従事する者(法務 大臣が認める事業に限 る。) 10
法務大臣が告示で定める 大学を卒業した者 10
法務大臣が告示で定める 研修を修了した者 5

【高度専門職1号㋺(高度専門・技術分野)】

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活動内容

高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」
高度専門・技術活動、日本の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学または人文科学の分野に属する知識または技術を要する業務に従事する活動。

具体的な職業例としては、外資系企業の駐在員、機械工学等の技術者、マーケテイング業務従事者、システムエンジニア、プログラム開発者、プログラマー、ソフトウェアエンジニア等があります。

ポイント表

学歴 博士号(専門職に係る学 位を除く。)取得者 30
修士号(専門職に係る博 士を含む。)取得者 20
大学を卒業し又はこれと 同等以上の教育を受けた 者(博士号又は修士号取 得者を除く。) 10
複数の分野において,博 士号,修士号又は専門職 学位を有している者 5
職歴 10年~ 20
7年~ 15
5年~ 10
3年~ 5
年収 年齢区分に応じ,ポイント が付与される年収の下限 を異なるものとする。詳細 は②参照 40~10
年齢 ~29歳 15
~34歳 10
~39歳 5

 

ボーナスポイント
イノベーションを促進する ための支援措置(法務大 臣が告示で定めるもの) を受けている機関におけ る就労 10
試験研究費等比率が3% 超の中小企業における就 労 5
職務に関連する外国の資 格等 5
本邦の高等教育機関に おいて学位を取得 10
日本語能力試験N1取得 者又は外国の大学 において日本語を専攻し て卒業した者 15
日本語能力試験N2取得 者 10
成長分野における先端的 事業に従事する者(法務 大臣が認める事業に限 る。) 10
法務大臣が告示で定める 大学を卒業した者 10
法務大臣が告示で定める 研修を修了した者 5
職務に関連する日本の国 家資格の保有(1つ5点) 10

【高度専門職1号㋩(高度経営・管理分野)】

2

活動内容

高度学術研究活動「高度専門職1号(ハ)」
高度経営・管理活動、日本の公私の機関において事業の経営を行いまたは管理に従事する活動。

具体的な職業例としては、日本で代表取締役、マネージャー、管理職などです。

ポイント表

学歴 博士号又は修士号取得 者 20
大学を卒業し又はこれと 同等以上の教育を受けた 者(博士号又は修士号取 得者を除く。) 10
複数の分野において,博 士号,修士号又は専門職 学位を有している者 5
職歴 10年~ 25
7年~ 20
5年~ 15
3年~ 10
年収 3,000万円~ 50
2,500万円~ 40
2,000万円~ 30
1,500万円~ 20
1,000万円~ 10
年齢 なし

 

ボーナスポイント
 

(地位)

代表取締役,代表執行役 10
取締役,執行役 5
イノベーションを促進する ための支援措置(法務大 臣が告示で定めるもの) を受けている機関におけ る就労 10
試験研究費等比率が3% 超の中小企業における就 労 5
職務に関連する外国の資 格等 5
本邦の高等教育機関に おいて学位を取得 10
日本語能力試験N1取得 者又は外国の大学 において日本語を専攻し て卒業した者 15
日本語能力試験N2取得 者 10
成長分野における先端的 事業に従事する者(法務 大臣が認める事業に限 る。) 10
法務大臣が告示で定める 大学を卒業した者 10
法務大臣が告示で定める 研修を修了した者 5

申請手順

  1. ① 申請書類と添付書類
    ② 写真(縦4cm×横3cm) 1葉
    ※申請前3ヵ月以内に正面から撮影された無帽、無背景で鮮明なもの。
    ※写真の裏面に申請人の氏名を記載し、申請書の写真欄に貼付してください。
    ③ その他
    【在留資格認定証明書交付申請の場合】
    ・返信用封筒(定形封筒に宛て先を明記の上、392円分の切手(簡易書留用)を貼 付したもの) 1通
    【在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請の場合】
    ・パスポート及び在留カードを提示
    ・ハガキ(住所・氏名を書く)
  2. 入国管理局へ申請 上記書類を提出する。
  3. 結果の通知 申請時に入国管理局に渡した封筒、もしくはハガキで、結果の通知が届く。
  4. 入国管理局での手続き

必要書類

1.在留資格認定証明書交付申請書(または在留資格変更申請書)
2.写真(縦4cm×横3cm)
3.返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上,392円分の切手(簡易書留用)を貼付したもの)
4.提出資料がカテゴリーにより分かれている場合は,所属機関がいずれかのカテゴリーに該当 することを証する文書
5.入管法施行規則別表第三に規定する在留資格の項の下欄に掲げる文書
6.ポイント計算表
7.ポイント計算表の各項目に関する立証資料

【高度専門職2号】ってなに?

高度専門職2号とは、1号を取得して3年以上日本に在留した外国人が取得できるビザで、永住権の次に最強のビザです。

「高度専門職1号」から「高度専門職2号」へ変更する場合は、在留資格変更許可申請を行います。なお、在留資格変更許可申請を行う際にはあらためてポンイント計算(70点以上)を行う必要があります。また、「高度専門職1号」を経ることなく「高度専門職2号」を直接取得することはできません。(審査期間は約2か月です)

1号との違い

1号 2号
在留期間 5年 無期限
就労活動 複合的な就労活動が可能 ほぼすべての就労活動が可能
入管手続の優先処理 あり なし

簡単にまとめるとこのようになります。一番の特徴は、在留期間が無期限ということ。日本で永住が可能というわけです。

また、就労活動は、1号のままだと転職ができませんが、2号だと問題なく転職ができるほか、決められた活動外の内容も可能です※但し、職種に制限はあります

では、逆に永住権との違いは何なのでしょうか。以下にまとめてみました。

永住権との違い

高度専門職2号 永住権
就労 就労必須(していないと取り消し) しなくても可(就労要件なし)
就労可能な業種 制限あり 制限なし
親の帯同 可能 不可能
家事使用人の帯同 可能 不可能
配偶者の就労 可能 可能
再入国許可 再入国許可により5年間の離日が可能 再入国許可により5年間の離日が可能
転職 可能 可能
住宅ローン 多くの銀行は住宅ローンや事業ローンに永住資格(永住権)を求めている

大きな違いは、就労要件が無いという点でしょうか。親や家事使用人の制限は高度専門職2号の方が優遇されています。

まとめ

前記事までは、外交ビザが在留制限が実質無いので永住権の次に最強と思っていましたが、調べてみると高度専門職2号の方が魅力的ですね。

今回の高度専門職は、在留資格の中でも【上陸許可基準省令の適用があり、就労できる】グループに属しています。次回では、同じグループの別の在留資格をご紹介していこうと思います。

この記事を書いた人

花沢

花沢花子、37歳独身です。海外で働くことに憧れてセブ移住を考えていましたが。。

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